マスオと投資行動 1

お金

コモディティ、外貨預金、外貨建保険

イギリスに赴任中、Financial Times(FT)に目を通していました。日経新聞よりもグラフと数字が多く、金融業界用語がよく分かっていませんでしたが、FRB・ECB・BOE・BOJ(日銀)といった各国、地域の中央銀行の金融政策ってそんなに大事なのか、と思ったものです。

また、日本国内で大きく報じられるようなニュースは国外では殆ど報じられておらず、世界にはもっと大変なニュースが多いのだなとも感じました。

視野は広がっていたかもしれませんが、金融知識は育っていませんでした。そんな折、ちょっとしたお小遣い稼ぎのつもりで手を出したのが「外貨預金」と「原油現物」でした。

外貨預金(為替取引)

預け先は新生銀行で、1年とか数ヶ月、2週間満期の定期預金をしていました。日本への送金を意識して、外貨送金時の着金手数料が無料というところを赴任前に探して口座開設しました。

赴任中は外貨給与を受け取りますから、円安・円高に振れることで資産が変化します。その要因を探らずにはいませんでした。外貨預金をしつつタイミングを見て、円建て口座から£へ換えていました。いわば為替取引ですが、さすがにFXは怖くてできませんでした。

£は殺人通貨と呼ばれている通りで、他の通貨に比べて変動が大きかったです。2014年には住んでいたスコットランドで独立運動、帰国後の2016年にはEU離脱に関する国民投票という大きなイベントがありました。

英国離脱はしないとしていた私の予想は外れ、200万円ほどまで買い続けていたポンドは急落(円高)し、70万円ほど損をすることになりました。。妻に正直に打ち明け、「そういうの向いてないから、やめとき」と言われつつ、許してもらいましたね。

コモディティ(原油)

石油関係の仕事を担当していたこともあり、業界のニュースを追うことで自然と原油先物価格の上下落についての情報も目にすることになります。業界に少し居たという後ろ盾のない自信を元に、帰国後にSBI証券で口座を開き、妻には隠れて少額ずつ買っていきました。

原油関係のトレンドやニュース関連で参考にしていたコラムがあります。岩瀬昇氏のものでした。今は有料サイトに寄稿されていますが、情報の中立度が高かったと記憶しています。

原油関係の価格変動について、基本的なことが分かっていなかった私にとって、地政学的リスクだけでなく洋上在庫の概念を始めとした、より大きな視点での需給バランスを理解するのに非常に参考になりました。

同氏の御子息であり、ライフネット生命保険を立ち上げられた岩瀬大輔氏の「生命保険のカラクリ」「がん保険のカラクリ」も保険業界の仕組みを理解するのに大いに役立ちました。ただし、得た知識を以て自分に必要な保険は何か、という肝心の選択において私の保険選びは不味かったと思います。

さて、原油取引の実績は以下の表の通りです。

total gain¥173,055
invested total¥1,085,179
gain %15.95%
108万円投じて、約16%のプラス

10ヶ月ほどで得た利益は約16%(+17万円)と結果的に良かったものの、やはり乱高下を目の当たりにして外貨(£)取引のようなヒヤヒヤを感じながら売買していましたので、精神的にストレスでした。

この時はS&P500とかいうことも知りませんでしたし、投下額に対して気持ちの浮き沈みがあったということはリスクを理解せず、ギャンブルをしていたということですね。

外貨建保険

2人目が産まれた際、学費積立のつもりで妻と学資保険に入ろうかという話をしました。

しかし、お付き合いのある保険屋さんからは「学資保険の取り扱いが少なくなってきている」という返事。

よく分からないまま、ソニー生命に連絡し、子供が大学に入る頃にそれなりのプラスが出るとされた、外貨建ての養老保険(16年)と円建ての生命保険(10年)に加入することになりました。私の生命保険をドル建てでするものです。

これで2つ合わせて月に25,000円(年間30万円)の固定費増に。保険と運用(投資)の商品であることに気付いていれば、投資は投資としてNISAなどへ使えたのに、と後悔先に立たずです。

外貨建ての商品については、ドルコスト平均の図を見せられ、上手いこと誘導された気がします。こちらも、海外に住んでいたので「保険営業さんより自分の方が外貨の変動に慣れている」という自慢に似たマウントの取り方をどこかでしていたかもしれません。

結局、契約しているので営業さんの勝ちですね。笑

この保険は3年を待たず解約しました。YouTubeのリベラルアーツ大学の動画で以下の点を学んだことが理由です。

・保険と投資は分ける

・この種の保険は契約した瞬間から損するということ

・保険期間中、保険会社に高い手数料を払い続けているということ

2つ合わせて85万円を投入していました。解約時に20万円のマイナスが出ていましたが、損切りを早くしたという意味で良い判断をしたと思います。

まとめ

何事も経験とは言いますが、総額約73万円の資産減を以って自分の投資行動の不味さを学んだ気がします。当時の資産が1000-1300万円ほどだったので、資産の30-40%を投じ、そのうちの約20%に損が出ましたので、資産全体へのインパクトはマイナス6-8%。

投入額損益額損益(%)
外貨取引200万円-70万円-35%
コモディティ投資(原油)108万円+17万円16%
貯蓄性保険(外貨建含む)85万円-20万円-24%
393万円-73万円-19%
資産の3-4割を投じて、6-8%の損を経験

不勉強もしくは中途半端な知識で投資行動に及んでいたことを反省しています。

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